グラシア Gracia

デュオ・パッシオーネ「グラシア」
グラシア Gracia

いずれも彼らの肉体と言っても良い音楽、血が飛沫となって花を咲かせたような音楽ばかりです。ともすれば土臭さや、通俗性に陥りかねないこれらの音楽に、高潔な佇まいを持って、気品を感じさせる演奏は、二人の奏者が音楽と一体となって、作品に寄り添っている証だろうと思います。ー藤井眞吾(ギタリスト/作曲家)

10 年以上共演を重ねてきた礒 絵里子(ヴァイオリン)と河野智美(ギター)がユニットを組み、この度デュオ・パッシオーネとしてデビューしました。 弓で奏でるヴァイオリン(4弦)と、指で爪弾くギター(6弦)の合計10弦で紡ぐ千変万化の音のタペストリーは、まさにデュオ・パッシオーネの真骨頂。 ブエノスアイレス組曲や、7つのスペイン民謡、ルーマニア民俗舞曲、デュオ・パッシオーネのために編曲されたエル・ビート、2021年に生誕 100 年を迎えたピ アソラ作品まで、スペイン・南米音楽を中心に魅惑の全 23 トラックを収録。

ブエノスアイレス組曲(マキシモ・ディエゴ・プホール) Suite Buenos Aires (Máximo Diego Pujol)
1. 第1曲 ポンペイア I. Pompeya 3:44
2. 第2曲 パレルモ II. Palermo 4:17
3. 第3曲 サンテルモ III. San Telmo 3:14
4. 第4曲 ミクロセントロ IV. Microcentro 3:52

5. エル・ビート(グラシア)(マヌエル・インファンテ/藤井眞吾編) 2:53 El Vito(Gracia) (Manuel Infante / arr. Shingo Fujii)

7つのスペイン民謡 (マヌエル・デ・ファリャ/ミゲル・リョベート・ソレス~ジャウメ・トレント~トーマス・ミュラー=ペリング~パウル・コハンスキ編) 7 Canciones Populares Españolas (Manuel de Falla / arr. Miguel Llobet Solés, Jaume Torrent, Thomas Müller-Pering, Paul Kochanski)
6. 第1曲 ムーア人の織物 I. El Paño Moruno 2:09
7. 第2曲 ムルシアのセギディーリャ II. Seguidilla Murciana 1:27
8. 第3曲 アストゥリアスの歌 III. Asturiana 2:45
9. 第4曲 ホタ IV. Jota 3:07
10. 第5曲 ナナ V. Nana 2:22
11. 第6曲 カンシオン VI. Canción 1:42
12. 第7曲 ポロ VII. Polo 1:23

13. スペイン舞曲 第1番 ~ 歌劇「はかなき人生」第2幕より (マヌエル・デ・ファリャ/コンラート・ラゴスニック~フリッツ・クライスラー~河野智美編) 3:30 Danse Espagnole No.1 ~ La Vida Breve, Act II (Manuel de Falla / arr. Konrad Ragossnig, Fritz Kreisler, Tomomi Kohno)

14. カンティレーナ ~ ブラジル風バッハ 第5番より (エイトール・ヴィラ=ロボス) 4:47 Cantilena ~ Bachianas Brasileiras No.5 (Heitor Villa-Lobos)

ルーマニア民俗舞曲(ベラ・バルトーク/アーサー・レヴァリング編) Romanian Folk Dances (Béla Bartók / arr. Arthur Levering)
15. 第1曲 棒踊り I. Stick Dance 1:21
16. 第2曲 飾り帯の踊り II. Sash Dance 0:29
17. 第3曲 足踏みの踊り III. In One Spot 1:08
18. 第4曲 ブチュム人の踊り IV. Dance of Buchum 1:27
19. 第5曲 ルーマニア風ポルカ V. Romanian Polka 0:31
20. 第6曲 速い踊り VI. Fast Dance 0:53

21. オブリビオン(アストル・ピアソラ/啼鵬~河野智美編) 4:55 Oblivion (Astor Piazzolla / arr. TÊHÔ, Tomomi Kohno)

22. タンティ・アンニ・プリマ(アストル・ピアソラ) 5:04 Tanti Anni Prima (Astor Piazzolla)

23. 天使のミロンガ(アストル・ピアソラ) 4:29 Milonga del Ángel (Astor Piazzolla)

デュオ・パッシオーネ Duo Passione
礒 絵里子(ヴァイオリン) Eriko Iso, Violin
河野智美(ギター) Tomomi Kohno, Guitar
収録: 2021年4月13-14日

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メディア情報

  • 『現代ギター』2022年2月号  二人のロングインタビュー、新譜案内
  • FM横浜 礒絵里子『SEASIDE CLASSIC』1/23、30日曜日の朝7:43〜(radikoで1週間お聴きいただけます。)
  • 『しんぶん赤旗』1月23日日曜版
  • 『ぶらあぼ』2022年2月号〜レアなデュオで紡ぐ音のタペストリー
  • YouTube
  • 『音楽の友』web版『ONTOMO』〜10年かけて深めたギターとヴァイオリンの響き〜デュオ・パッシオーネ結成に寄せて
  • 雑誌『サラサーテ』2022年2月号【vol.104】

—選ばれた曲目の中には既に存在していたヴァイオリン・パートをそのまま残し伴奏をギターに代えたもの、あるいはその逆に近いもの、といろいろあるが、いずれも 良く考えられた内容で、楽譜のコレクションなどもするいわば「通」のファンにとって も、楽しめる内容となっているのはさすがであった。
—音楽評論家 濱田三彦氏(ライナーノーツより)

—選曲のみらなずそれぞれに相応しい編曲の選択の妙も見事だし、演奏もまさに”Passione”の名に違わぬ情熱的なもので、各自の楽器の美点を主張・発揮しつつ息の合ったアンサンブルで一つの音楽を創り上げており、2人の技術と音楽性の高さが伺われる。(現代ギター2022年2月号「新譜案内」より)

—ヴァイオリンの礒絵里子とギターの河野智美が「デュオ・パッシオーネ」として初CDをリリースしたが、二人の共演は10年に及ぶとされ、スペインと南米の音楽を題材に互いの感性を共有しながら集中度の高い演奏を繰り広げている。旋律と伴奏の関係を作品にごとに自在に弾き分けることで音響的な表現の幅が広がり、小さなオーケストラを連想させるほどダイナミックレンジの大きな音楽が展開する面白さもある。ファリャ《7つのスペイン民謡》でギターが刻む躍動的なリズムやヴァイオリンの繊細で伸びやかな音色など、DSD 11.2MHz録音ならではの表現力をたっぷり味わいたい。
(DSD 11.2MHzにて試聴)—山之内 正(ファイルウェブ「月刊優秀録音ハイレゾ音源レビュー」より)

—編曲はまさに千変万化というべきで、すでに存在するヴァイオリン・パートをそのまま使用し伴奏をギターに代えたり、その逆もあったりと、奏者それぞれのアイディアが”煌めく二筋の光”のごとく華麗に交錯。「オブリビオン」から始まる聴き慣れていたはずのピアソラ名曲3連発も圧巻。
—東端哲也氏(ぶらあぼ2022年3月号新譜情報より)

一人でも多くの方にこのアルバムを手にしていただけましたら幸いです(´∀`*)